美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
「なっ!?酷い……」
私は、そんなつもりはないのに。
「違うの?だってそうだろ?
自分が身を引けばなんて……結局は、言い訳して
その場から逃げているだけじゃん。
自分が恋に苦しむ姿が好きなの……?」
「あ、もしかして社長には、
好きな相手が居るとか?だったら
奪えばいいじゃないか。少なからず
悲劇のヒロインから抜け出せるじゃん」
酷い……何でそんや言い方をされないと
いけないの?
私は……本当に社長のことが好きなのに。
涙が溢れてくる。
しかし、その瞬間だった。
バシャッとカクテルが入ったグラスを掴むと
柚木さんにかけた人物がいた。
「社長……!?」
柚木さんにカクテルをかけたのは、
他の誰でもなく社長だった。
な、何で……!?
まさか、ここに来てるなんて思わなかったから
驚いてしまった。
「な、何をするんだ!?」
「ケイティを侮辱した罰だ。
ケイティ。帰るぞ!
こんな奴に付き合う必要なんてない」
社長は、そう言ってきた。