美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?

えっ?でも……。

社長は、戸惑っている私の腕を掴むと
強引に連れだそうとする。

『ま、待って下さい。
そんなことをしたら……』

せっかくの条件が台無しになってしまう。
そうなればキティが危なくなるのに。

「いいのか?社長の君が連れ出すってことは、
あの話は、無かったことになるのだぞ?
俺が君の大切な人形のことをバラされても
構わないのか?」

柚木さんが忠告してきた。

そ、それは……!?

「ま、待って……」

「勝手にしろ」

えっ……?

まさかの社長の一言に驚いてしまう。
勝手にしろって……社長!?

「いいのか?
人形を世間に晒しものになっても?」

「社長!?」

挑発する柚木さんに私は、動揺する。
そんな社長らしくない。

「確かにキティを世間の晒しものにするのは、
不愉快だ。だが、しかし
それを楯に脅すお前の根性も気に食わないし
ケイティを侮辱して犠牲にするやり方は、
もっと許せない」

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