美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
「あなたのお陰で、
彩人は、自分の気持ちに気づくことが出来たわ。
荒療治だけど……それぐらいやらないと
彼は、私から離れようとしないわ。
本当の意味で成長させるためにも私は、
居ない方が、あの子ためになるわ」
「……優しんだな。
でも、いいの?そんなことしたら
2人共悲しむんじゃないのか?」
「いいのよ……これで。
私は、人形。本来なら動かないし
喋らないのか当たり前。
この先は、2人が築き上げてくれるわ。
ありがとう……柚木さん。感謝しているわ」
そう言うとスッと消えていくキティ。
消えたキティを見ながら
ふぅ~とため息を吐く柚木さん。
「感謝ねぇ……まったく。
困ったお人形さんだねぇ……でも
人形にしておくには、勿体ないぐらいに
いい女だったかもな」
そう呟くとクスッと微笑んだ。
そんなことを知らずに
私は、社長宅に急いだ。
社長からキティのことを聞いた。
彼が気持ちを自覚して成長することは、
キティが消えることになるなんて……!?
そんな……。
社長が住んでいる
タワーマンションは、驚くほど
高くて立派だった。
「ただいま。キティ。
キティ聞いてくれ!?」
慌てて部屋に入ると
キティは、リビングに居たのだか
宙に浮いていた。
身体は、神々しく黄金の光で
輝いていた。