美形鬼社長は、フランス人形に溺愛中!?
『キティだからって……』
涙を食いしばる社長。
『彩人……ごめんなさい。
でもね。あなたの成長には、私は邪魔になるの。
でも、勘違いしないでね。
私は、何処に行こうがあなたを愛しているわ。
もちろんケイティも……。
だから悲しまないで……ずっと見守っているから』
キティ……。
『それに、きっと
そう遠くない未来で、また会えるわ。
私には、分かるの。ねぇ……だから
その日までお別れよ。さよならは……言わないわ』
すると神々しくさらに光り出した。
『キティ!?』
光が消えるとキティの身体は、
ボトッと落ちた。
残ったのは、魂が消えてあちらこちらに
ヒビ割れた抜け殻だった。
『キティ……何でだよ……』
社長は、泣きながらギュッとキティの抜け殻を
抱き締めていた。
私は、そんな社長を後ろからギュッと抱き締める。
『大丈夫です。私がずっとそばに居ます。
キティの分まで……ずっとそばに居ますから』
だから見守っていて……。
私がキティの分まで
彼を愛して支えるから……。