恋愛白書
「あたし、しょったのこと好きなんて言ってないもん」


やしなが俺を見ずに答える。


はぁ。
またやっちまった。

なんで嫉妬したまま
やしなに当たっちゃうんだろ。

こんなじゃいつ嫌われても仕方ない。


このまま俺は
自分の気持ちに素直になれないままでいるのだろうか。


俺はポケットの中にある包み紙に触れる。


さっき買ったときは
幸せだったのにな。

渡せないかもしれねぇ。

俺ってこんなんだっけ。
常に思う。

自分じゃないみたいだ。


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