恋愛白書
「しょったいつもありがとね」

「なんもなんも。大事な友達だから」


しょったがにっこり笑う。


「ありがと」

「あ、やしな。後ろ」


しょったの言葉に振り向く。


「...あ」


肩が揺れてるから走ってきてくれたのがわかる。


「丈くん」


あたしは丈くんに駆け寄る。


「心配してきてみたけど、デート中か」


丈くんが息を切らして、そう言う。


「ち…違うの」


あたしは慌てて否定。


息切らしてるってことは、走ってきてくれたんだよね?
優しい。
優しいよ。
丈くん。


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