恋愛白書
「したいの?」


丈くんはあたしの唇に指を置く。


「...なっ」

「したくないの?」

「したくないわけじゃない」

「なんだそれ。素直になれよ」


丈くんがおかしそうに笑う。


「俺はしたい」


丈くんの顔がゆらりとあたしに近づいてくる。

そして、二人の唇が重なり合う。

軽いキス。


「ま。これから、よろしくね?」


唇を離して丈くんが言う。


「...うん」


あたしたちの記念日。
6.11

忘れられないよ。
丈くん。


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