恋愛白書
「じょーう」


名前を呼ばれ肩をポンっと叩かれる。
やしなの声


「おー、やしなお疲れ」

「なに見てたの?」

「ん?なんも。外眺めてただけだよ」


俺は気づかれないように笑顔を見せ、やしなの頭を撫でる。


「そっか...」


やしなはそう答えて俺が見ていた方向を見る。


絵里香のこと見てたった気づかれちゃったかな。
でも、違うんだ。


「やしなもう部活終わり?」

「終わりだけどミーティングー」

「まじか。どのくらい?」

「1時間かな?」



暗くなるじゃん。

俺もそのぐらいだし。
普段一緒に帰れないし。


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