恋愛白書
「ねぇ。丈とあたしって付き合ってるの?あとやしなちゃんは?」


帰り道、絵里香にそう聞かれる。


「違うよ。やしなとは今はもう付き合ってないし。だからといって、絵里香と付き合ってるわけでもない」


「ねぇ。どうして?どうして、やしなちゃんと別れちゃったの?あたしがまだ好きだから?」


絵里香が俺の顔を覗き込む。


「違うよ」

「じゃあ、どうして?」

「絵里香が心配だったんだ。でも、やしなはそんなのはやだって。だから仕方なく」

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