恋愛白書
「入ってください」


祐樹が部屋のドアを開ける。


「はーい」


俺は祐樹の部屋に入る。


「先輩って彼女とかいるんすか?」

「まぁ、いるといえばいる」

「なんすかその微妙なの」


祐樹がくすくす笑う。


「微妙なんだよ。今は」

「変なのー」

「で、お前の話は?」


ベッドに腰をかけて聞く。


「いや、彼女いるなら用ないっす」

「は?なんだそれ」

「先輩、姉ちゃんの好みっぽいなって思っただけー」


祐樹が口笛を吹く。


「ぽいってなんだよ。ぽいって」

「いや、姉ちゃんの部屋に先輩の写真があった」


"て、これ言っちゃまずいのか"


そう言って口を塞ぐ祐樹。


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