恋愛白書
「お前になんかやんねぇよ!」

「ま、別に俺もそんなんどーでもいけどね」


神谷くんがにっこり笑う。


「え?」

「誰のものでも諦めるつもないからね」

「...神谷」


丈がため息をつく。


「ごめんね神谷くん。あたし丈じゃないとダメだから」


あたしも神谷くんに立ち向かう。


「それも聞き飽きた」


神谷くんが耳をふさぐ。


「現実見ろよ」

「見てるよ。でも好きでいるぐらいはいいだろ」

「それはお前の自由。相手がいるからって諦められないのは俺だってわかるから」

「お前、いいやつだな」


神谷くんが感動してるのか丈に抱きつく。


「やめろよ!うざい!」

< 240 / 447 >

この作品をシェア

pagetop