恋愛白書
箱から引いた紙をくしゃりとひらく。


─3


5番じゃない。

3番だったんだ。


丈と一緒になれなかった。、


「やしな、何番?」


丈があたしの背後から聞いてくる。


「3番」


あたしは引いた紙をみせる。


「モリー。俺らは?」


丈がモリーを見る。

...まだ知らなかったみたい。


「3番」


モリーが少し気まずそうにこたえる。


「うわー、違うのか」


丈は心底がっかりした顔。


「...ごめんね」


あたしは丈の制服のすそをひっぱる。


「やしなが悪いわけじゃないじゃん」


そう言ってあたしの頭を撫でる。


「あ、3番だれ?」


丈が黒板をみあげる。

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