恋愛白書
「…いやなんでも」


俺は前に向き直してあの子が行った方向を見る。


「…やっぱな」


虎の隣に座るあの子を見て確信を覚える。


しょったが昨日言ってた。
好きな子だ。


…俺も話したって自慢してやるか。


虎と仲良さそうに話すあの子。

しょったが見たら怒るぞ。
なんて思いながら眠くて
顔を机に伏せる。

俺も絵里香じゃなくて
同じクラスの女とか好きになってみたいな。

そんなことを思いながら。

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