恋愛白書
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━━コンッ


何かで後ろから、頭を突付かれた。


「いたーい」


あたしは後ろを振り向く。

そこには大好きな丈がいた。


「丈…」

「俺らここだから」


丈は笑顔で言う。

よかった。
ほんとにいつもの丈じゃん。

何も心配はいらないじゃん。


たのしい修学旅行になる気がする。


と思ったのも束の間だった。


「丈くん!これ食べない?」


丈に話しかける女子の声。


「食べる食べる!」


え?

あたしが少し立って見ると。
丈の隣には篠原さんがいた。

なんで?
篠原さんをそこに座らせるなら。
なんであたしの近くにくるの?
見せつけ。

最悪。
せっかくの楽しい、気分をぶち壊された。


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