恋愛白書
「ところでなんでここにきたの?」


神谷くんがあたしの顔をのぞき込む。、


「篠原さんがいたから。あそこにはいたくなかったの」

「そっか。丈、今日も紗奈と来てたもんな」

「ねー」


あたしは笑顔でそう言った。


「無理するなよ」


神谷くんがあたしの頭を叩く。


「いたっ」

「まぁ、いざとなったらやしなは俺がもらうけど」

「なに言ってんの」


こんなこと言われたら。
惹かれちゃうよ。

特にこんな状態の時は。


「やしな、ちょっといい?」


虎があたしの横にくる。


「うん。いいよ」

「ちょっと来て」


虎が歩き出す。


「ちょっといってくるね」


あたしも虎について歩く。



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