恋愛白書
「やしな!?」


丈がこっちに走ってくるのがわかる。


「やしな。どうした!?大丈夫か?」


あたしの頬を包み込む。


「ごめんね。心配かけて。帰らなきゃね」


そのまま立ち上がる。


「無理するなよ」


丈があたしの頭をなでる


「ありがとう」


丈に触れられたところが熱い。


「じゃあ。後でな」


そのまま班員のところに戻っていく。
仕方ないのはわかっている。
でもそこに篠原さんがいるのがすごい嫌で。


わがままなのはわかっている。
でも、たとえ心配されたって。
こうなっている原因は丈と篠原さんにあるわけで。

何が正しいのか
もうわからなかった。


どうすれば楽になるのか
それをずっと考えていた。

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