恋愛白書
「あたし!丈くんがやっぱり好きっ!」
篠原さんが丈に抱きつく。
「いや、あのさ何度も断ってるじゃん」
篠原さんに抱きしめられたままため息をつく。
抱きしめられたのはそのまんまなんだ。
ワザワザ二人で抜け出したわけ?
呼び出したのは篠原さんだろうけど
丈もついて来ちゃったんだね。
あたしは見ていられなくなり、その場を逃げるように後にする。
怖い。
自分はもう、丈の彼女ではいられないのだろうか。
あたしの心は恐怖心でいっぱいだった。
そのまま、トイレに向かった。
夕飯会場に戻るだけの元気はなかった。
限界だった。
これからのことをかんがえると
あのまんたふたりをみてることもできないし
みんなの前に顔をだす元気もない。