恋愛白書

「あたし!丈くんがやっぱり好きっ!」


篠原さんが丈に抱きつく。


「いや、あのさ何度も断ってるじゃん」


篠原さんに抱きしめられたままため息をつく。


抱きしめられたのはそのまんまなんだ。


ワザワザ二人で抜け出したわけ?

呼び出したのは篠原さんだろうけど
丈もついて来ちゃったんだね。

あたしは見ていられなくなり、その場を逃げるように後にする。

怖い。
自分はもう、丈の彼女ではいられないのだろうか。

あたしの心は恐怖心でいっぱいだった。

そのまま、トイレに向かった。

夕飯会場に戻るだけの元気はなかった。
限界だった。

これからのことをかんがえると

あのまんたふたりをみてることもできないし
みんなの前に顔をだす元気もない。


< 300 / 447 >

この作品をシェア

pagetop