恋愛白書
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「あー!4人だって定員!」


まちゃが看板を見て叫ぶ。


「ここは、4‐2に分かれるしかないな」


モリーがそう呟く。


「カップルには二人で行ってもらわなきゃな!」


虎があたしと丈を前に押し出す。

…え…?
丈と二人で乗れるの?


「一緒に乗ってくれる?」


丈があたしの顔をのぞき込む。


「うん!」


あたしは嬉しくなり、大声で返事。

すごく嬉しい。

この旅行で一回も丈と二人になれなかったから。
嬉しい。

みんな、ありがとう。あたしは感謝でいっぱいだった。


「…ん」


あたしに手を差しのべる。


「うん」


その手に自分の手を重ねる。

丈の指とあたしの指が絡み合う。

ふたり顔を見合わせ微笑む。

丈と手を繋ぐなんて久々で嬉しい。
あたしは初々しさでいっぱいだった。

はじめは手を繋ぐだけでドキドキしたよね。
今もだよ。

今もはじめの気持ちになってる。
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