恋愛白書
「朝ごはんはたくさん食べなよね」


光があたしの頭を撫でる。


「うん。ありがと」


友達ってほんといいな。
こういうときに温かみを感じる。


「トイレ行ってくる」


玄関のところにトイレがあるので行こうと歩き出した瞬間


「やしなちゃん!」


自分を呼ぶ声と腕になにか感触を感じる。


「え?」


後ろを見ると、一番会いたくない人があたしの腕を掴んでる。


「やしなになんか用?」


あたしが戸惑ってるとまちゃが篠原さんの腕をあたしから離す。


「ご、ごめんなさい!」


彼女を見つめていると突然誤り出す。


「は?」


奪ってごめん。とかそういう謝罪ならいらないんですけど。


あたしはまだ丈が好きなわけで。
丈とこの人は付き合いだしたかもしれないわけで。



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