恋愛白書
「やしな丈のことすきなの!?」


空気の読めなそうな虎が大声をあげる。


「虎、声大きい」


まちゃが虎の頭を叩く。


「あ、悪ぃ!」


憎めない笑顔で笑う。


「え、まじなの」


冷たい声の杉森くん。
感情をどこかに置いてきたような声してる。


「…あ」


あたしはもうどうしょうもないので
"こくん"と首を縦に振る。


「…へー」


杉森くんはそうとだけつぶやくとどこかに歩いて行った。


…え?

< 35 / 447 >

この作品をシェア

pagetop