恋愛白書
「ふーん。あんた、やしなのこと好きなんだ?」


タケも立ち上がって神谷くんを見る。


なんなのこの2人…。


「俺、あんたよりは上にいると思うよ?」

「なっ!」


タケの言葉に神谷くんの目が見開く。


「ちょっとやめてよ」


このふたり仲良くなれなそう。


「神谷くんはいいの?帰らなくて」

「俺、いとこがここに迎えにくるから」

「あ、そうなの」


なんでよりによって待ち合わせ場所がここなんだろう。


「竜二!」


神のような救いの声が聞こえた。

いとこが迎えにきた声だと振り向く。


「嘘だろ」


あたしよりも先に声を発した。
あたしと同じ気持ちのタケ。


「やしなたちもいたんだ!」


笑ってこっちにきているのは
智香だった。


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