恋愛白書
「俺がやしなと帰っていいの?今日一人みたいだけど」


そんなの...


「ダメに決まってんだろ」

「意味わかんねー。言ってることとやってること違いすぎんだろ」


神谷が俺の頭を叩く。


「うるせーよ。篠原行こう」


そのまま教室を出る。


「丈くん、また喧嘩したの?」


篠原があきれたように言う。


「んー。喧嘩でもないけどな」

「いい加減にしないと嫌われるんじゃない?」


靴を履きながら篠原が笑う。


〝あたしには好都合だけど〟


なんて笑ってた。

なんだかんだ言って
俺らのこと応援してくれてるんだよな。
最近そう感じる。
だから一緒に帰ってるてのもある。


「丈くんってそんな不器用なイメージないのにね」

「うるせ」

「やしなちゃんのことだけだよね。そんなんなるの」

「...まぁな」


悔しいけど。
やしなじゃないとこんな風にならない。


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