恋愛白書
「関係、あるよ!やしなを傷つけるなんて許さないよ!」


光が俺の前にやってくる。


「俺らの問題じゃん」

「俺らってさ、やしなと話してもいないじゃん」


虎に肩を掴まれる。


俺は完全に悪者か。
まぁ、俺悪いけどさ。
原因はやしなにあるわけで。


「俺だけが悪いわけじゃないじゃん」

「知ってる!でも、篠原さんと話すのは間違ってる!」


光が目に涙を浮かべる。


「しょうがねーじゃん。どうしたらいいかわかんねぇの」

「ほんとバカ。お前篠原と話してるときも授業中もいつだってやしなのこと見てるくせに」


モリーがふっと笑う。


「いい加減素直になれって。やしなが神谷と付き合ってもいいの?」

「絶対いやだ」

「だったらちゃんとしろよ。奪われないように」


俺だってわかってる。
簡単に素直になれたら苦労しねぇんだよ。

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