恋愛白書
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「やしな今日も委員会?」


カバンを持ち上げると神谷くんに声をかけられる。


「ううん。今日はないから帰るよ」

「じゃあ一緒に帰ろう」

「え?」

「いいから」


神谷くんがあたしの腕を掴んで教室を出る。


「ちょっと神谷くん」


玄関まできたところでやっと神谷くんの足取りがとまる。


「話がしたくてさ」

「話?」

「大丈夫。付き合おうとかじゃないから」


あたしの頭をポンポンっと叩く。


「わかった。今日だけだよ」


神谷くんの言葉に靴箱から靴を取り出す。


「よかった」


安心したような言葉を吐き同じように靴を取り出す。


「なんかさ、丈との関係悪化してない?」

「…もうダメなんだと思う」

「え?」


神谷くんが驚いた声になる。


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