恋愛白書
「痛いよ」

「やしなが幸せならそれでいんだよ。俺と付き合ったって幸せになれねーだろ」

「…神谷くん」


神谷くんの笑顔が妙にスッキリしていて。
本当にこの人にはいつも助けられてるなって思った。


「丈のこと好きじゃなくなることなんてないだろ?」


神谷くんの言葉に首を縦に振る。


「だったらちゃんと見とけよ。丈は素直になれないだけだから。な?」

「ありがとう。神谷くん」

「よし。帰ろう」


神谷くんが立ち上がる。


「結局なんだったの?今日」

「元気なかったから。元気出してほしかったんだ」

「ありがとう」


神谷くんの気持ちがすごく嬉しい。


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