恋愛白書
「…神谷」

「お前さ、ひねくれすぎ。やしなのこと本当はすごい好きなくせに」

「…関係ねぇだろ」


俺は机に顔をうずめる。


「おい、追いかけねぇのかよ」


虎に引っ張られる。


「俺、絶対傷つけちゃうもん」

「バカ、そこ直せよ」

「わっかんねぇんだよ。どうしたらいいかなんて」


俺は再び机に顔を伏せる。


「丈くんと付き合えなくてよかったかも」


なんて隣の篠原まで言いやがる。


「やっとわかったか!」


神谷がなんか喜んでるし。


「俺はどうせダメな男ですよ」


そんなふてくされたところでやしなが戻ってくるわけもなく。


「でも、好きなままだから」

「え?」


篠原の言葉に顔をあげる。


「丈くんのこと好きなのは変わらないからやしなちゃんも変わらないと思うよ?」

「さらっと告白してんじゃねぇよ」


神谷が篠原の頭を叩く。


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