恋愛白書
「丈のキス好き」


絵里香がそう言って、俺の唇をさらに求める。


「…俺も」

「…好きだよ」


唇がなんかじゃない。
絵里香が。


「…ん…ふっ…」

「…あっ…はぁ…」


唇から漏れる絵里香の声がかわいい。

俺の舌に絡めてくる舌がかわいい。

顔を赤めた絵里香がかわいい。


2人が喧嘩しないと
このキスもない。

2人が喧嘩する時を
いつしか待ってる俺がいた。


こんなんじゃダメなのに。

< 45 / 447 >

この作品をシェア

pagetop