恋愛白書
「け、結婚…」

「なに言ってんだよ。そーいうんじゃねぇから」


杉森くんがあたしから絵里香さんを離しにくる。


「否定された…」


あたしは無意識のうちにそう呟いていた。


「え?」

「あ、なんでも、ない。そろそろ帰らないと」

「あ、気づいたら結構遅くなったね」


光が空を見上げる。


「丈、送ってやれよ」


お兄さんが杉森くんにいう。


「や、大丈夫です!走るので!」


あたしはペコッと頭を下げて、自分の家の方向に走る。

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