チューリップ
『リュウへ
この手紙を読んでくれてありがとう。
球技大会の前、私がリュウに「大事な話がある」って言ったの覚えてる?
本当はちゃんと口で伝えるつもりだったんだけど、どうしても言えなかった時のために、今この手紙を書いています。
まず、リュウに言わなくちゃいけないことがあるんだ。とっても大事なことなの。
私、本当はね
教師じゃないんだ。
教師になれない、18才なの。
今まで黙っててごめんなさい。
本当は誰にもバレない、バラさないことを誓ってた。
リュウにも
伝える気はなかった。
教師失格なのはわかってる。
でも、気持ちをもう隠す自信がなくなった。
だから、私のすべてを伝えようと思います。』