チューリップ
梨華の言葉のひとつひとつが胸に刺さった。



走馬灯のように梨華との出来事が頭をめぐっていた。




梨華は必死に俺に伝えようとしてたんだ。


生きることを、

闇から抜け出す方法を、

自分がそうだったように


俺たちにも伝えようとしてたんだ。





封筒には2つ折りにされた手紙が5枚入っていた。


あと1枚残っている。







読み終えたとき


俺に残っている感情は


一体何なのだろうか?




俺は最後の手紙を読み進めた。
< 130 / 265 >

この作品をシェア

pagetop