チューリップ
リュウの一言で父親の動きは止まる。


顔を上げずにうつむいたまま壊れた人形のように全く動かず、ただ立っていた。




『なんで母さんが死ななきゃいけないんだよ…。




母さんが…自殺するなんておかしいだろ?あんたのせいなんじゃないのか?



母さんが惨い最期を迎えるはめになったのは、あんたのせいだろ!?』








“ガッ”



鈍い音がした





自分の目を耳を
疑った






なんでナイフなんかが


リュウの後ろの壁に刺さってる…?
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