チューリップ
それにしても陽介君が大人っぽいと感じたのは、本当に年齢が上だからなんだ。


リュウより2個年上なんだ。





陽介君、なんで卒業しないんだろう?


リュウはいつからあんな風に、闇の中に行ってしまったんだろう?



いろんな疑問が浮かんできて、複雑な気持ちになってきた。





「梨華ちゃん今、なんで卒業しないんだろうって思った?」





(わっ!!!読まれてる!)


顔に出てしまったらしく、陽介君に考えが透けちゃったみたい。




私は陽介君に疑問に思ったことを聞いてみることにした。






「う、うん…。


それに2人とも、特にリュウは今と全然雰囲気が違うから。





何かあったのかなぁって…。」




私がそう質問すると、陽介君は少し笑って、私が座っているベッドに腰をかけた。







「梨華ちゃんには話そうかな。







でも梨華ちゃんが傷ついちゃうかもしれないんだ。



大丈夫?」










正直、またあの闇を感じるのは怖い。


なんにもない闇の中に閉じこめられるような感覚がよみがえってくる。







でも私は陽介君を見て、うなずいた。









リュウの過去も、自分の過去も受け入れなきゃいけない気がした。
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