チューリップ
リュウのまっすぐな言葉が胸に刺さる。


2年間、胸の中で押さえ込んできたリュウの想いはやっぱり辛くて、痛々しいけど、
偽りのないその言葉は、無垢でむしろ美しいとさえ思えた。



「母さんがいなくなって、あんたからも離れて1人になって、苦しみから解放されたと思ってた。


何にもしない、何も感じない、誰にも頼らない

そうすれば傷つくことはない


ずっとそうやって生きていけば俺は楽になれる。




でもそれは違うんだってあいつが教えてくれた。



俺に信じることをいろんな想いを取り戻させてくれた。






それと、俺らが生きて、親子としている意味に
気づかせてくれた。」






リュウ、涙が止まらないよ…



私は結局あなたに何もできてないよ…?




リュウが必死に頑張ってたどり着いたんだよ。





胸が熱くて苦しい



こんなにも幸せな苦しみがあるなんて知らなかったよ…





.
< 195 / 265 >

この作品をシェア

pagetop