チューリップ



本当に何考えてんだ…?


自惚れてるんじゃなくて、あいつが俺に愛想を尽かしたとは思えねぇ。


もしそうだとしてもこんなやり方あいつがするわけない。



だとしたら…


あいつに何かあったのか?






「何してんの?」



肩で息をしながら後ろ姿の梨華に声をかける。


梨華は少しびくっと肩を動かして歩みを止めた。


「なんで1人で帰ってるわけ?」



梨華はゆっくり振り返った。



「もうリュウとは帰れない。


もう、終わりにしよう。」





.
< 212 / 265 >

この作品をシェア

pagetop