チューリップ






職員室には

私の幸せを奪う奴が



目を光らせて待っていた。








強制的につれられた先はこの間と同じ数学資料室だった。




木津先生は私をその中へ放り込むなり部屋に鍵をかけた。





さっきまで
大切な人達と
愛しい時間を過ごしてたのに、



今、私の目の前にいるのは最低で汚くて

最高に憎い人。





「そんなことしてさー、わかってんの?」





放り込まれて倒れていた体を起こすと
醜い笑顔で私を見下ろしていた。






木津先生は

私を

一体どうしたいの?




もう私はあなたを哀れだとしか思えない。
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