チューリップ

梨華が今までの奴とは違うことなんか俺でもわかる。




きっと梨華は俺と苦しんでくれる。そんな気がする。










でも、だからこそ、あの話は聞いて欲しくなかった。






あいつには何も知らないでいて欲しかったんだ。



「俺は確かにあんな過去、乗り越えてはねぇよ。
今だって思い出せば吐き気がする。









けど、あの日誓ったことだけは守るって決めたんだよ。」







「リュウ…。」








俺は昔自分に誓ったことがある。




あの決意だけは、どうしても変えられねぇんだ。









例え梨華であっても。