チューリップ
「うわー!!!!広い!!それにきれー!!!」
朝8時。私は今大河学園高校の前に立っている。
今日から先生として働く場所だ。
さすが都会!!想像以上にすごい…!
私は今までこことは少し離れたところに住んでいたから、こんなキレイな学校があるなんて知らなかった。
赤いレンガでできた3階立ての校舎に、広いグラウンドとテニスコート。ドラマや映画に出てきそうなほど近代的。
そして今日の天気は快晴!
校舎に朝日が当たってキラキラと光っている。
まるで歓迎してくれているようで嬉しくなった。
「おはようございます。」
後ろから声がして勢いよく振り返ると、にっこりと微笑んでいる理事長が立っていた。
理事長は紫のフリルがついたワンピースを着ていて、白髪の混ざった茶色いウェーブのかかった髪を1つに束ねていた。
理事長は、この学校で唯一私が18才だと知っている人。