チューリップ
全部の授業が終わってやっとまたHRの時間が来た。




梨華はもう教室に来ていて少し寂しそうな顔をしている。







それはクラスの奴らの人数が半分以下になっていたから。



もともと23人クラスで、朝の出席人数は14人。

そして今はたった6人しかいなかった。




いなくなった奴はサボリの奴、バイトの奴、予備校に行ってる奴など様々。





いつもはもっと少ないし、誰もいないなんてしょっちゅうだ。






「梨華ー。


そんな落ち込むなよ。」



クラスの奴が梨華に声をかけた。



「うん…。ありがと。


じゃあHR始めよっか。」



梨華は少しまだ引きずっているようだが、明るく話し始めた。





そしてHRも終わる頃



「リュウ。この後ちょっと残ってもらえるかな?」




梨華が突然俺に話しかけた。




リュウって呼ばれたことも、突然話しかけられたことも驚いたが、俺は無意識のうちにうなずいていた。





「ありがとう。



じゃあ、みんなさようなら!また明日ね!」




梨華がそう言うとクラスの奴らは帰り始めた。






陽介も口笛を吹きながら帰って行った。
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