チューリップ
「梨華ちゃん、遠慮しなくていいよ。
こう見えても俺たち喧嘩は負けなしだから!」
陽介君はさわやかに笑ってそう言ったが、見た目からして喧嘩は強そう…。
「じゃあ…お願いします。」
2人の気迫に負けて、頭を下げた。
「よし!決まりね!
ここは家の方面的に私が陽介君に、梨華が川崎君に送ってもらうのが妥当よね!」
茉莉はもうすでに陽介君の腕を握っている。
協力してって言われたけど、茉莉に私の協力なんて必要ない気がする…。
陽介君ももう茉莉の扱いをわかっているみたいだ。
っていうことは、私はリュウと家に帰るのか。
なんか緊張する。
「じゃあリュウ、梨華ちゃんをちゃんと家まで送り届けるんだよ!
バイバイ!」
「バイバーイ梨華、川崎君!」
2人はにこにこしながら歩いていった。
後ろから見ると2人はすでにもう恋人同士みたいだった。
そして、その場には私とリュウが残った。