チューリップ
「失礼します!」
理事長室の中は職員室に劣らないほど高級感があって、広い部屋にドンと大きな机が置いてある。その机に理事長は座っていた。
真剣な顔をしている理事長はさっきの理事長とは別人なくらいに威圧感がある。
「美山先生。
今日は電話で話した通り、式典とHRのみです。
落ち着いてくれぐれもバレることのないように。
あなたが18才だと。」
「はい。」
理事長の強いまなざしに押されないように、私はきっぱりと言った。
教師としてやっていく覚悟はとうに出来ている。
私の返事を聞いて安心したのか、理事長は微笑んだ。
「それではこれから頑張ってくださいね。
それと、3年6組の子たちのことなんだけど…。ちょっと変わっているのよ。
悪い子たちじゃないんだけど…新任のあなたには少し難しい子たちかもしれないわ。」
「そんなの全然平気です!!」