チューリップ

「美山先生、おはようございます。」


「あ、木津(キヅ)先生!おはようございます!!」



私も茉莉に続いて職員室を出ようとすると、木津先生とばったり出くわした。



木津先生は3年2組の担任で、数学を教えている。背がすらっと高くて、顔も整っていて女子からとても人気のある先生。




「もうテストも終わりですね。ようやく、ですね。」


「はい!!」




実は私も茉莉同様、ずっとテストが終わるのを楽しみにしていた。テストの後にあることが行われると聞いてから。






それは―









「では、テストも終わったことですし、



今から球技大会についての話し合いをしようと思います!!」



私が楽しみにしていたのは球技大会!大河学園では学年別クラス対抗で、ドッヂボール、バスケ、バレー、サッカー、テニスに自由に参加することができる。


私の学校では球技大会なんてなかったからそれはもう楽しみで楽しみで…。6組がさらにまとまるには最高の行事!





と、私は絶大な期待をしていたのですが、当の6組の子達は…





「球技大会?


そんなのあったっけ?」

「梨華、ちゃんと用紙見た?自由参加って書いてあったでしょ?」




もしかしてみんな…やる気ない?



まさか…




「もしかしてもしかすると…みんな参加する気…ない?」





「うん、もち♪」






えーーーーー!!??




「うそーーー!?」







私の涙声の叫びは廊下にまで響いていた。
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