チューリップ
とりあえず、今日は久々のサッカーの試合だ。
球技大会といえど、梨華を喜ばせるには十分すぎる舞台だ。
俺は着替えるために急いで教室へと向かった。
「リュウおはよ!!
来ちまったなー本番!」
もう教室には同じサッカーに出る奴らが着替えていて、隼は俺を見るなり近づいてきた。
「お前テンション高くね?」
「リュウが低いんだよ!
せっかくの俺らの実力を見せつけるチャンスだぞ!!
優勝はいただくぜーーー!!!」
隼はそう大声で叫んで、勢いよく教室を出て行った。
「あいつはバカか?」
「まぁまぁ、リュウもあれくらい素直になればいいのに。梨華ちゃんにいいとこ見せてあげなきゃ。」
振り返ればにっこり笑っている陽介がいた。
お前…
声がでけぇんだよ…
「ふざけんな!!
それ以上言ったら殺す…。」