不機嫌な先輩と私。
不機嫌な先輩と私。
この書類は職員室、この教科書15冊は1年3組…
教科書が高く積み上がりすぎて、前が見えない。
なんで私がこんなことしなくちゃいけないの。
男子に頼めばいいのに!
それに今日は部活に引退した三上先輩が来てくれるから、早く行かないと会えないのに。
こんなことしてたら会えないじゃん!
なんて思っても誰も助けてくれるはずもなく。
よたよたとふらつきながら1年3組の教室へ向かう。
これを早く運べば、三上先輩に会える。
それだけで口元がニヤつく。
頼りになって、バスケが上手で、私をいつも助けてくれて…。
過去にあったことを考えてニヤニヤしながら早歩きになる。
が。
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