Be Girl-翼のゆくえ-
急にハルカの顔色が変わった。
歩くペースを速めたハルカに私達は小走りでついていった。
電話口で何かを話しているユキの声が聞こえる場所まで……
「お母さん?うん。頑張ったよ。やっと一番が取れた」
ユキは普段、クラスの中では笑ったり怒ったり、感情を露にする事はほとんどない。
クールで冷めたような印象を私はもっていたので、このときのユキの喜びを表す笑顔と口調に私は驚いた。
私達4人の存在に気付いたユキは、まるで何かを脅すような目つきで自分を見るハルカに驚いた様子で、
「ごめん。じゃあ、また家に帰ってから詳しい話するね」
と言って電話を切った。
ユキに近寄るハルカの堂々とした姿勢とは対照的に、私達はその場から一歩も動く事ができなかった。
ハルカはユキの真横で立ち止まり、耳元で何かを囁いたようだったが、私はそれを聞き取る事ができなかった。
クルッと反転し、今度はこちらに笑顔を見せたハルカは、
「ごめ~ん。今日用事あったの忘れてた~」
そう言って1人、駅のホームに消えていったのだった。
歩くペースを速めたハルカに私達は小走りでついていった。
電話口で何かを話しているユキの声が聞こえる場所まで……
「お母さん?うん。頑張ったよ。やっと一番が取れた」
ユキは普段、クラスの中では笑ったり怒ったり、感情を露にする事はほとんどない。
クールで冷めたような印象を私はもっていたので、このときのユキの喜びを表す笑顔と口調に私は驚いた。
私達4人の存在に気付いたユキは、まるで何かを脅すような目つきで自分を見るハルカに驚いた様子で、
「ごめん。じゃあ、また家に帰ってから詳しい話するね」
と言って電話を切った。
ユキに近寄るハルカの堂々とした姿勢とは対照的に、私達はその場から一歩も動く事ができなかった。
ハルカはユキの真横で立ち止まり、耳元で何かを囁いたようだったが、私はそれを聞き取る事ができなかった。
クルッと反転し、今度はこちらに笑顔を見せたハルカは、
「ごめ~ん。今日用事あったの忘れてた~」
そう言って1人、駅のホームに消えていったのだった。