社内恋愛をしない理由
あたしとつきあってることになってる相手は、この部署の高城くん。
同い年。
いま、この場にいる。
彼はノリがよくて、飲みに誘われたらことわらない。
あたしは向かい側の端に座る彼を見た。
タバコを指に挟んでいる。
「仲がいいからつきあってると思ってた」
「あたし、高城くんの連絡先も知らないよ」
「そうなの?」と言ってまた驚く鹿股さん。
あぁいうのって、最初に訊かなかったらもうタイミングが無くなる。
いまさら訊けない。
それに、職場に行けば会えるからなおさら。
高城くんの笑い声がする。
あ、もうそろそろかな。
指に挟んでいたタバコが無くなっていた。
あたしはバッグからポーチを取り出した。
中から髪ゴムを出して、向かいの柳井くんに声をかける。
「これ、高城くんに渡して」
「わかりました」
柳井くんは不思議そうな表情をして、席を立った。
それから高城くんに髪ゴムを渡す。
高城くんはその髪ゴムで前髪をちょんまげにした。
「よく見てるね」
鹿股さんが関心したように言う。
あたしはそれに「ヨメだからね」と返した。
同い年。
いま、この場にいる。
彼はノリがよくて、飲みに誘われたらことわらない。
あたしは向かい側の端に座る彼を見た。
タバコを指に挟んでいる。
「仲がいいからつきあってると思ってた」
「あたし、高城くんの連絡先も知らないよ」
「そうなの?」と言ってまた驚く鹿股さん。
あぁいうのって、最初に訊かなかったらもうタイミングが無くなる。
いまさら訊けない。
それに、職場に行けば会えるからなおさら。
高城くんの笑い声がする。
あ、もうそろそろかな。
指に挟んでいたタバコが無くなっていた。
あたしはバッグからポーチを取り出した。
中から髪ゴムを出して、向かいの柳井くんに声をかける。
「これ、高城くんに渡して」
「わかりました」
柳井くんは不思議そうな表情をして、席を立った。
それから高城くんに髪ゴムを渡す。
高城くんはその髪ゴムで前髪をちょんまげにした。
「よく見てるね」
鹿股さんが関心したように言う。
あたしはそれに「ヨメだからね」と返した。