全部あなたがはじめて


出てきたみやちゃんは、小学生の頃あそんだみやちゃんとは全くの別人のようだった。

大人になって少し伸びた身長に、
可愛らしい顔は
かっこいい顔に
声も低くて、

ドキドキが止まらなかった。

ドキドキし過ぎて相手に聞こえそうで、必死に平然をたもっていた。


「おまたせ
行こっか」

『うん…』

歩き始めたわたし達はぎこちなかった。

でも犬のおかげで思った以上にすんなりと話せた。

「力強すぎ!(笑)」

『やばいでしょ?なんかすっごい力強いし走ると速いし散歩大変なんだよね…(笑)』


そんなたわいもない話をして、公園について
いろんな話をした。

楽しくてこのまま時間が止まればいいのにって思った。

気づけばもう12時を回っていた。

「帰ろうか」

『うんそうだね…』

そう言ってわたし達は帰り道を歩きはじめた。

< 35 / 63 >

この作品をシェア

pagetop