▼ Chocolate kiss .。
「 玲斗くん!あの子結構モテるんだから、グズグズしてる場合じゃなくない?」
私、玲斗が好きなんだ。
そう自覚したのが一年前のバレンタインデーだ。
そう、あの日。
ダッシュで教室を後にして自室に籠もってから気付いたんだけど、私は玲斗が好きなんだ。
「 …でもやっぱり。」
人生初めての告白が玉砕した経験なんて、忘れもしないトラウマとなって今でも脳裏に焼き付いて離れない。
「 あたし協力するから!ね?」
「 う、うん…。」
カナちゃんに念を押されて、断りたくても断り切れない状況に陥ってしまった。