こいつ、俺の嫁。



「はい、澪……」


「え、何?何!?」



目を閉じたテツの顔が徐々に近付いてきた。
訳が分からずに近付いてきたテツの顔を頬を挟んで押し返す。



「何ってキスだよ、キ・ス。
これで澪は正真正銘の俺の嫁になったんだから」



え、キ、キス!?



キスってそんなすぐするものなの!?



「ムリムリ!心の準備が!」


「えー。…仕方ねーな。今日は我慢してやるよ」



とりあえずおじさんとおばさんにドア謝ってくるわ。



そう言って廊下に出るテツ。



よかった。
思ってたよりもテツが紳士で助かった。



テツが壊したとはいえ一応自分の部屋でもあるし、あたしも謝ろうとテツの後に続いて廊下に出る。


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