ジュリエットの君とロミオになれない俺



「おい、雄輝!ぼーっとしてどうしたんだよ。指まだ痛いの?」



「え、なに?」




俺は教室で、さっき保健室で見た彼女のことを考えてると友人の永瀬が話しかけてきた





「何じゃなくて授業終わったけど?飯は?」


「食う」


「本当にお前大丈夫?体調わりいの?体育でお前が怪我なんて珍しいしさ」



「ただの突き指だよ、怪我じゃねえ」


「いや、それを怪我っていうの」



俺は机に無造作に開かれている現代文の教科書とノートを閉じカバンへしまう。




財布を取り出しいつも通り永瀬と売店へ向かう



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