ジュリエットの君とロミオになれない俺




俺はいつも通りメンチカツパンと焼きそばパンを手に取りさっさと会計を済ませようと振り返る。


人ごみの後ろの方に見間違えるはずもない。




俺の目は彼女を捉えた。




売店の前を不安そうにキョロキョロしていて、諦めたように振り返り歩き出した。



俺は近くにあったクリームパンとサンドイッチをとっさにとり、永瀬に千円札を渡す





「これでこの分も会計済ましといて」


「え、なに?てかどこ行くの?」


「今日永瀬1人で食って」




俺はそれだけ言って彼女の元へ駆け足で向い、彼女の前で立ち止まる


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